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武田節

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人は石垣 人は城 情けは味方 仇(アダ)は敵
不況の中、会社への不安からか、独立・起業を考えている人の相談が多い。 
「会社に勤めるのが不安だしイヤだから」「今の会社の報酬が不満だから」
「ノウハウはわかったし、個人でやれば儲かるから」
など、起業の目的としては自己中な意見も。
そして誰もが「先生みたいに一国一城の主に」と言う。
私はそこで質問。
「一国一城の主って、何が大切だと思います?」
それから一言。
「城を造って国を造らず。って社長が多いからね。
会社でも家でも殿様社長になってしまわないでね。
まるで裸の王様状態にならないようにね。」
と付け加えます。
私の過去を振り返ってみると、
専門学校を卒業して、インターン期間から患者さんを治療し始め、
同期のみんながそれぞれ「一国一城の主」を目指しました。
そして独立・開業 
それはまさに城を造ると言うことです。 
私はまず最初に、一生懸命に外堀を掘ったような人生です。
掘っていたら温泉が出て、人に喜ばれて、
なんともラッキーな人生でした。みたいなイメージですね。
そして気づく。
「あれっ 僕は何のために誰のために、どんなお城を造りたいのだろう?」 
お城を造るためには目的とビジョンからの設計が必要です。
価値観という土台をしっかり固めて、目的にあった天守閣を造る。
でも外堀は掘るだけなので、明確な目的も設計もいらなかった。
今、40歳になってようやく解った事。 それが武田節。
「一国一城の主」とは、まず最初に国を作る事。
 国とは人と人とのつながり、仲間、大切で守るべき人々との連帯。 
まずこれがありき。
そして、外堀も天守閣もみんなで力を合わせて作り上げる事ができれば、まさに「人は石垣 人は城 情けは味方 仇は敵」。
人々が心を一つにして目標に向かえば、屈強な石垣のようにでも、
難攻不落な城のようにでも、姿を変えて力を発揮してくれる。  
この時、人の心を一つに束ねる力こそ情け(愛情・思いやり)。
逆に組織を内側から崩壊させる力が仇(アダ・恨み・怒り・不満。)
今後、私が造りたいお城は、周りの人が元気で明るく暮らしている様子が、
遠くまでよ~く見えるための展望台。
また、周りの人からは苦しい時もつらい時も、あそこに行けば
助けてもらえるっ! という安心感を与える灯台のような存在。
同業者に限らず、独立起業して、仕事に専念して、
業績を上げつつも、家庭はかえりみないで、夫婦関係も
親子関係もボロボロ。
事業が順調なときは人が集まってきたが、少し傾いたら
蜘蛛の子を散らすように周りに人がいなくなった。
まさに、国を造っていないから。家庭でも殿様社長になってしまったから。
そんな事になったのでは、リスクを背負って起業した意味がない。
何事でも人からして欲しいと想うとおりの事を、
相手にもしてあげなさい。
人を助けて我が身助かる。
そう。愛情と思いやり。
そんな貢献の人生を、残りの人生のテーマにしていきます。

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