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指圧の心は母心

18年前、長女が産まれたときのこと。 場所は青梅総合病院。
青梅で一番大きな病院です。

彼女は産声をあげず、呼吸をしませんでした。
すぐに小児科の先生が呼ばれ、
「今何分経った! 今何分経ったんだ!?」と叫びながら分娩室に入ってきて、
そのまま娘を連れていきました。 その後しばらくして産声をあげたのですが。

小児科の先生の説明では一命はとりとめたものの、10年先までは後遺症が残るかどうかわからないということでした。

娘の誕生日のたびにその出産秘話を話し、
10年が11年に、11年が12年になり、15年目にも16年先までわからないとなり、
なんで毎年伸びるのよ~! と突っ込まれ、
今でも20歳すぎるまで予断は許されないと娘に言ってます。

青梅総合病院の産婦人科の入院病棟に新生児室があり、ガラス越しに赤ちゃんが見られます。
本来はそこで見られるはずの我が子がいない。
もちろん、体を拭いた赤ちゃんが母のもとに来ることもない。

「私の赤ちゃんはどこ!」 そう泣き叫ぶ家内と一緒に、
別病棟の小児科まで、誰も居ない真夜中の病院を、骨盤の痛みを堪えて二人でさまよいました。

結果的には新生児室の奥の酸素カプセル内に居たのですが。

昨日帰ってきたミルキーは痛みに耐えながら山に登っていきました。
そこは子猫を生んだ場所で、そこから子供を呼ぶときの独特な鳴き声で、
家の周りを一日中さまよい歩きました。
18年前の私達のように。

指圧の心は母心 押せば生命の泉湧く

私が学んだ日本指圧専門学校の浪越徳治郎先生の名言です。
当時18歳だった私には全くふざけたフレーズに思えましたが、
この年になって、いろいろな経験をして、ミルキーの行動を見て、
全ての業種の、あらゆる商売の繁栄の元は 母心 だと確信できました。

オフィスシマザキ

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