「高い山に登って(気圧が下がって)でてくる頭痛(高山病)に効くってことは、
低気圧が来ると頭痛がするっていう患者さんにも効くんじゃないですか?」
今週の患者さんの多くは、
「台風が来てから調子が悪い。特に頭が痛い。」とおっしゃいます。
そんな方々にお話している私の体験談です。
昨日も書きましたが、高山病によるひどい頭痛を経験しました。
一歩踏み出すだけの衝撃が頭に響き渡ります。
この痛みをこらえながら下山するのか・・・・
この岩に寄りかかって寝たら楽になるんじゃないか・・・
いえいえ。寝たら死んでしまいます。
高山病の予防にはダイアモックスというお薬が有効です。
眼科の先生が眼圧を下げるためによく使うお薬で、利尿剤の1つです。
お薬以外では、水をたくさん飲むことが高山病には一番有効です。
大人で1日3リットル以上が目安。
そして十分な睡眠。
私もちゃ~んとお水を3リットル以上飲んで、ダイアモックスも服用して、夜は早く寝て備えました。
でも、
そんなに水飲んで利尿剤飲んだら夜中に何度もトイレに起きてしまって、
十分な睡眠なんてとれね~よ~!!
おっと。
さて、ここで1つの疑問です。
お薬のダイアモックスは利尿剤です。 体の水分を体外に出す作用。
でも、水をたくさん飲むことが一番の予防。
矛盾していませんか?
オフィスシマザキの患者さんにはお医者さんがたくさんいらっしゃるので、
気兼ねなくいろいろ教えていただけます。
冒頭の素朴な質問もぶつけてみました。
ダイアモックスの利尿効果が高山病に効くのではなく、副作用である呼吸中枢への刺激物質の働きによって、呼吸が安定して高山病の症状が緩和するそうです。
あるお医者さんはいろいろ文献まで調べてくださって、メールの回答も送ってくださいました。
その中の一文が、これ。今日のブログのメインです。
「調べてみると、換気不足で酸素分圧が低くなる→二酸化炭素血中濃度が相対的に上昇→末梢血管拡張→周囲組織圧迫、および血管収縮の時に頭痛、という流れ。
また、低気圧そのものより、気圧の変化により交感神経が活発になり、痛み閾値が低下し痛みを感じやすくなる、というデータもあります。」
太文字部分をもうすこしやさしく解説すると、
交感神経が優位(興奮や心配・ハラハラ・ドキドキ)になると、痛みに対する許容範囲が狭くなり、痛みを倍増化させるという研究結果が有ります。
さて、
私の兄は登山もするので高山病にも慣れています。
私は富士山すら登ったことがありません。
海抜5240メートルのレインボーマウンテンで、兄も頭は痛かったらしいです。
でも、下山すれば楽になるって知っているし、5200メートルではこれぐらいが当たり前と思っています。
私は初めてのひどい頭痛で、こんなに痛いの? どうなっちゃうの? いつまで続くの?
という不安から交感神経が高ぶりました。
当然、痛みの許容範囲が狭くなり、痛みをより強く感じる悪循環に入りました。
わかっていただけましたか?
考え方ひとつで、痛みは変わる ってことなのです。
みなさまも低気圧や台風が来て調子が悪い、頭がいたいと思っても、
「いつまでも続く痛みじゃない。このぐらいの痛みは普通。」と思えれば、
ずいぶん楽に過ごせると思います。
写真はレインボーマウンテン。 海抜5240メートル地点です。
マチュピチュの玄関口であるクスコという町は、標高が3400メートルほどにあります。
コカの葉 (コカインの原料) のお茶が高山病に効果があるので、
ホテルにも コカ茶 がたくさん準備してあり、ウエルカムドリンクもコカ茶でした。
たくさん飲むように勧められました。
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